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- 2020.10.17 Saturday
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- by スポンサードリンク
人にはそれぞれ生きているフィールド(環境)があります。
しかし、自分が心から認められ、自分らしく能力を発揮しつつ、そこにやりがいを見出して存在していられる場所は、必ずしも多くはないではないでしょうか。
そこで今回は、心理学講師の一人として、環境に合わせつつも、自分らしさを失わずに、生きる方法について、書かせていただこうと思います。
よく、誰かを助けたいと思うとき、"貴方らしくもない"というような言葉を耳にします。
それは当の本人が、普段相手に見せている雰囲気とは違う何かを意味しているのだと思います。
しかし、この"貴方らしい"という響きは、一体どんな性質を指して言っているのでしょうか。
以前、看護師のお仕事をされている方のパーソナリティ(性格)を、講座で紐解いたことがありました。
彼女はとても周囲に対して積極的ですし、とても気遣いを意識していることが、その言動からよくわかる雰囲気の方です。
それはある意味、彼女を深く知らない人にとって、"彼女らしい"という状態であると予測されます。
人間には、それがどのような人であっても、他者との関係を一定に保つ為の仮面的な心理が存在します。
これをユング心理学(分析心理学)では、ペルソナ(仮面心理)と呼ぶそうです。
私は、"その雰囲気はいつ頃から始めたものですか?"と問いかけてみました。
彼女は少し考えた上で、"大学の頃からのような気がします"とのこと。
私がここでお話したいことは、自分が今の自分らしい雰囲気を身に着けたのは、必ずしも生まれた頃からではないということです。
そこには、何か理由があるのでしょうか。
"そういう雰囲気になる前、貴方はどんな人だったんですか?"
そう訪ねてみます。
彼女はまた少し考えて、"もうちょっと気の弱い感じだったような気がします。周囲のこともあまり気にしないというか…"と言われます。
大人になっても、こういった性質の人は居ます。
でも彼女はその性質を捨てたのか、隠したのか、どちらにしても表に出すことをやめ、現在のような雰囲気になったようです。
ということは、どうやら必ずしも皆が同じ人間的成長をしていくという話にはできないようです。
どちらにしても、どうして人は変わってしまうのでしょうか。
性格という言葉には、捉え方が大きく二つほどあるようで、一つは、人は固定的な性格を持っているというもの。
もう一つは、人は誰と居るのかによって性格が変わるというもの。
前者は、人は生まれながらに持っているものが発揮されていると表現しますし、心理学的にこの流派は、セラピーにおいて本来の自分に戻していくようなアプローチをします。
後者の心理学派は、人の性格は常に今共に過ごす人との関係を調整する為に変化するという考え方ですので、今共に過ごしている人との関係に焦点を当ててアプローチます。
しかし、私はそのどちらでもあるように感じています。
やはり当人が大体どこに行っても見せている雰囲気というのはありますし、かといってプライベートで過ごしている家族と、公に見せる職場などでの雰囲気が変わるのもまた当然です。
どちらにしても、そういった今の自分全体を指して、"貴方らしさ"と表現することはできるでしょう。
先程の彼女に、"何をきっかけにそういった性格になっていったのか、出来事を思い出せますか?"と尋ねてみました。
当初"そんなことはなかったような…"と言いつつも、私からいくつかの質問を繰り返していくと…
"実はその頃に家族関係の変化がありまして…"
重たそうに口を開いた彼女からは、当時の家族関係の変化が語られました。
突然に語られる過去の出来事に、共に参加した参加者達も息が詰まります。
私からは、こう返しました。
"たしかにその時のご家族との関係を考えると、現在のような見せ方を手に入れることは仕方がなかったと思います。ただ、ここで扱いたいのは、今になってその頃の自分に戻れるとしたら、本当にはどうしたかったと思いますか?ということです"
彼女から一筋の涙がこぼれました。
その後に出た言葉は、
"本当は助けて欲しかったんです…"
私からもう一つ質問しました。
"貴方はその言葉、普段からあまり使えないということがありますか?"
彼女は即座に答えます。
"もちろんです。助けてなんて簡単に言えません。"
"もちろん?どうして助けてっていうことはおかしいと当たり前のようにおっしゃるのでしょうか。"
"あ!"
実はこのことが、彼女の職場でも関係していました。
もっと自分の後輩などとも距離を近づけたい。
仲良く仕事をしたい。
しかし、いつの間にか彼女はお局様となり、若い看護師達などからは嫌厭される存在になってしまっていたのです。
何も自分から距離を置いて、冷たい関係になりたいわけではない。
少なくとも意識的には…
それをしていた彼女のパーソナリティを良く言うなら、"責任感"であったと想像できます。
最後に私が伝えたのは、
"もちろん、すぐにそういう人になりましょうと言っても無理があるでしょう。しかし、今日話したことは、これからの貴方が、貴方らしさを取り戻すヒントになる筈です。"
ということでした。
実際、そこから彼女の職場環境(人間関係)は、少しずつ変化が始まりました。
ここまでのストーリーをお読みいただき、"自分らしさ"について、どのように感じられたでしょうか。
自分らしさとは、普段よく人に見せている部分なのでしょうか。
逆に、いつも表現せず奥に隠している心理を意味するのでしょうか。
それとも、もっと無意識的な領域に存在するものなのでしょうか。
もしかすると、内部にはない新しい何かが加わることで、本当の自分が手に入るのでしょうか。
筆者はこう考えます。
そのどれが本当の自分なのだと決めつけるよりは、どれも自分とその一部なのだということです。
そうなのであれば、今の環境に合わせて、自分を分析・分解・再統合し、新しく創り出せることこそが、自分らしさを失わずに生き抜く方法なのだと思うのです。
そしてできれば、一時的でその場限りの自分づくりであってはならないと思います。
そういった方法論自体を学び、手に入れてしまえば、今後の人生全体に大きな好影響が望めるかもしれません。
筆者のアプローチは独自のものですが、こういった心理の学びは多くの場所に存在していると思います。
こういうことにご興味をお持ちの方は、是非近くのそういう機会を見つけ、取り組んでみていただければ、これからの未来に、何か特別なボーナスがあるかもしれません。
一応、筆者の提供するこの分野の心理学講座も紹介させていただきます。
ご興味のある方は、どうぞご覧下さい。
7月開講講座もありますので、平日昼間ではありますが、ご都合を合わせられます方は、受けてみていただきたいと思います。
初回のみ体験参加も可能です。
先日、筆者がこれまで主催してきた心理講座を、一つの統一論的にお伝えする『心を学ぶ入門講座』を初開催させていただきました。
講座ではここまで書いてきた話の土台となるような、心理学といっても代表的なアプローチがいくつも存在し、そのサンプルを紹介しつつ、実生活に即活かせるものも、積極的にお伝え致しました。
ご感想もいただいてますので、ご紹介したいと思います。
「力動論と行動論について、学び、知識を整理することができました。また、異性との統合については、日常の中で以前から問題意識があったので、有益でした。」
「何だか自分を知りたい、相手を知りたい、その思いから参加をしました。
今までとは違うアプローチに、日常の生活に即取り入れられる、又、講座の中で様々なこと(記憶)が蘇ってきて、自らに笑えました。ありがとうございました。」
「ゲシュタルト認識=記憶と体験から成り立っていることがなるほどと思った。相手の話を聞くとき、どのような認識を持っているのかと観察しながら聞こうと思います。」
それぞれに得ていただいた視点が違うのも、開催する筆者側としては嬉しいところです。
実のところ心理学といっても、大変多くのものがあり、それが自分が求めているものに直結するのかどうかは、運次第のようなところがあります。
この講座開催に込めた願いについては、筆者が動画を撮影させていただきましたので、ご覧いただけましたら幸いです。
心理学をこれから学びたい人の為に、遠回りせずにご自身の求めているものへ近づくことができるよう願っております。
前述の心を学ぶ講座 心理編〜自己の旅〜などは高額ですぐには手が出ないという方もいらっしゃるかもしれませんので、その場合、こういう講座で少し内容をかじってみていてだければと思っております。
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