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- 2020.10.17 Saturday
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セラピストとは、どういう人を言うのでしょうか
辞書の大辞林には、
『社会復帰のための療法を専門に行う人。療法士。治療士。』
と出てきます
その言葉は広く使われており、医師を除く治療者や援助者全般に使われるもののようです
例を挙げれば、心理カウンセラー、鍼灸師、マッサージ師、柔整師、アロマセラピスト、エステティシャンなどなど、多くの人達を指すのでしょう
そして今回の記事では、心の専門家としての心理カウンセラーやメンタルセラピストという人たちのことを指して、セラピストという言葉を使わせていただこうと思います
私自身、心理カウンセラーとして本格的に活動を開始したのは2009年辺りからになります
まだ経歴としては8年程度の浅いキャリアと言えるかもしれません
しかも、NPO法人でのセラピストを数ヶ月担当した以外は、団体理事や個人事業として経営者側になっていますので、公務員や従業員ではなく、独立した民間のセラピストです
初期は催眠療法をベースにトラウマケアや神経症治療を専門に心理療法を提供してきましたが、今では不登校、虐待、ギャンブル依存、離婚、再婚、不倫、浮気などの家族問題、パワハラ、自己不信などを理由とするビジネス上の問題なども扱うことが増えました
2011年からは、自分が主任セラピストを務めていた団体にて、セラピスト養成スクールを主任講師として開講し、こちらのキャリアは6年目になります
ご自身のカウンセリングに悩むカウンセラーの相談(スーパービジョン)も民間人という点で大変恐縮ながらも、ご希望により取り組ませていいただいております
そういった経歴の中で、私自身、
『人の心が苦しみから癒され、前に進む為に必要なこと』
について、現時点で理解されてきたことを書かせていただこうと思います
こんな重大なテーマを、私ごときがあまり語れるものではないのだと思いますが、あくまで私なりの見解ですので、ご経験豊富な先生方は、ご容赦いただけましたらと思います
先ず、悩んでいる人が陥っている状況を予測するなら、大抵の人はこうではないかと思います
『今までの自分の生き方では、対処できない苦しみに直面している』
つまり、今日常の中で起きている出来事は、これまでの経験によって安々と乗り超えられるものではなく、新たな苦しみなのだということです
そういう前提で考えると、そういったことに面食らってしまっている状態だということと、うつや各種神経症などの症状は関連が深いのだと思います
このことについて、もう少し詳しく解説させていただこうと思います
以前、営業マンとしてバリバリに成績を出しつつ頑張ってきた人が、上司となって部署をマネジメントしなければならなくなったとき、人が伸びるように指導することや、指導する人を育てることが、今までとどれほど違うのかについて悩み、うつとなって休職された方をカウンセリングさせていただいたことがありました
中学のとき、必死に勉強して高学力の高校に入学し、入学後の同級生達のレベルに圧倒され、日々の宿題すら手に付かない状態で5月から不登校となってしまった高校生のカウンセリングをしたときも、同様だったと思います
どちらも、本人にとっては、人生で経験したことのない大変な事態なのです
もちろん、そこまでいかない悩みもたくさんありますが、心理カウンセリングに訪れる方というのは、往々にして人生で初めての事態に苦しんでいるものです
このことを、脳という機能から、考えてみてもわかります
人は、新しい考え方を編み出したり、新しい学習をしていこうとするとき、今までとは違う神経経路を生成しなければならない為、脳内では強い熱が発生し、大量の糖がエネルギーとして消費されます
それはきっと、飢餓の時代が約100万年も続いた人類の歴史から考えると、危機的なことなのだと思います
以前にプロ野球プロ通算最多安打記録保持者のイチロー選手が、シーズンが始まると毎朝カレーライスを食べるという話を聞いたことがありますが、ある意味、新しいパターンを入れず、毎回同じパフォーマンスを出すという意味で、理にかなったことだったんだろうと思います
それだけ、人にとって新しいパターンを人生に持ち込むことは、難しいことなのでしょう
その意味で、そういった問題が解決していくときには、その直前に、お客様の心理に起こっていると予測できることがあります
それをシンプルに表現するなら、私は
『未知の領域に入る勇気』
なのではないかと思っています
自分が今までにやったことにないことに挑戦するのだとすると何が起こるのか予想はできません
そこには必ず恐れや不安があり、それを受け入れていくだけの勇気や、その基となる新しい期待や希望がそこになければ、前に進むことはできないということなのではないかと思うのです
私は心理カウンセラーとして、目の前にいるお客様の話に耳を傾けるだけでなく、とても注目して見ているところがあるのですが、
それは、
『カウンセリング中の挙動』
です
現場で何をやっているのかはある程度無意識的なので、自分でも詳細はわかりませんが、おそらく相手の視線や顔色、声の調子、手足の動きなどが総合したものを見ているのだと思います
簡単に言えば態度全般です
そういったものが、先程言った勇気に満ちてきたとき、ある意味とてもすがすがしく、整ったものになることを知っています
具体的には背筋が伸びたり、声が大きくなったり、視線が定まったりしているように思います
私にとってそれを見れることは、既にその人が新しい試みを始めてみようとしていることが、言葉以上に伝わってくる瞬間
それを見ることができたなら、こちらからの新しいアプローチの提案を受け入れてくれることが多くなりますし、既に本人が自分で直面している問題への新しい取り組み方を考えようとし始めていることも多いものです
そういったことがお客様の心に起きることを促す人がセラピストなのだとすると、セラピストはどのように在るべきなのでしょうか
そこには私なりの答えがあります
そしてこのことは、セラピストでないとしても、人を動かす人、人に影響を与えたい人であれば、同様に必要となることなんだと思います
私が思うところ、それは、
『人の心に踏み込む』
ことにあります
もちろん、それは土足ではなく、礼儀を尽くす必要があるでしょう
慎重かつ大胆であることが求められることだと思います
世間では、心理カウンセリングについて、よくわからないものとか、心のマッサージなどという風潮があることを私も知っています
それは私の思うところ、お客様を傷つけないことばかりに気を取られ、嫌われることを恐れた結果、心に寄り添うことだけを目的としてしまい、
『心の琴線に触れようとするリスク』
を避けたセラピスト達によって生まれた風評なのではないかとも思うのです
セラピーとは、相手の心に真向かう真剣勝負
セラピストがクライアントに嫌われることから逃げたことによって生じた『空振り』のような対話をし続けてしまうのだとしたら、無駄に時間ばかりかかってしまい、本当の意味での希望を与えることも、勇気を生み出すこともできないのではないかと思います
私自身がそうであり続け、まだまだ成長していくこと
そして相手の心から逃げないセラピストの養成をし続けること
それが私にとっての命題です
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