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- 2020.10.17 Saturday
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- by スポンサードリンク
本日、キャリアコンサルタントを対象としたセミナーの講師や、ご相談も受けることが増えてきたので、自分も同じものを学んでおこうと、「キャリアコンサルタント養成講習」の受講をスタートしました。
今日は初日ということで、カウンセリング自体も初めての人向けの授業だったため、よく知ったことも多かったのですが、その中であまり知らなかったことも一部あり、それが気になるものだったので、ブログでシェアさせていただきます。
これまで私は、この二つの概念をあまり違うようには捉えてませんでしたし、実際、日本ではあまり違うようにも扱われてない感じがします。
見方によっては、名のある◯◯セラピーなどは“手法”を指しているし、カウンセリングは“臨床心理学”に基づいた対話のみによる心の治療法という解釈もあります。
だとしても、やはりその境界線は曖昧です。
これが実態だと思っていたのですが、今日の授業で講師をお勤めいただいた株式会社キャリア開発サポーターズ代表取締役の浅野衣子先生から語られたのは、そもそもアメリカで始まった2つの概念には違いがあって、それを日本で導入しようとするときに、うまくいかなかったというのです。
私が自分で裏を取った情報とは違いますので、実際にどの程度の事実なのかはわかりませんが、興味深いものでした。
簡単に言えば、アメリカではセラピーとは治療行為であり、カウンセリングとは教育的で能力開発的な行為なのだと言うのです。
また、アメリカでいうところのセラピーは、医師が行うものと同等の治療行為として位置づけられてもいるとのこと。
これはアメリカ心理学会でのカウンセリングの定義を今日見せていただき、なるほどと思いました。
その文章ではこう書かれています。
「カウンセラーは、個人が一生涯にわたる発達的過程を通して効果的に機能するのを援助することを目的とする。その実践にあたり、成長と適応という個人の積極的側面に特に強調点を置き、かつ、発達的見地に立つ。
具体的な援助活動の内容は、人々が個人生活および社会生活に必要な技能を身に付けたり、それを改善したりすること、この変動する社会に適応する力、環境的変化に対処する力や態度を向上させること、さまざまな問題解決能力や意思決定能力を発達させることなどを目指すものである。」
アメリカ心理学会(1981)によるカウンセラーの定義より
その要旨としては、教育や能力開発、発達・成長を助けるというような役割が列記されており、治療的な言葉ではないということ。
つまり、アメリカにおいては、セラピーとカウンセリングが明確に線引されているという話なのです。
では、心理学分野において大体がアメリカの動きを踏襲している日本が、どうしてそういう位置づけにならなかったのか。
それについて、今日先生が言ってくださったのは、日本にこの文化が入ってくる時、心理療法としての治療的なカウンセリングが、「医療は西洋医学による治療のみ」という枠組みではじかれたという話でした。
以前に、日本において心療内科が、医療として心理療法(セラピー)を医師が行う為に始まる筈だったのに、結局精神科と心療内科は似たようなものになってしまったという話を書いたことがありますが、これも似たような話に思えました。
日本では、医師以外が医療を行うという壁がやはり高いということを意味しているようです。
私はこれについて、誰が悪いのか、何が問題なのかという早計な話をするつもりはありません。
ただ、これが日本における医療と心理業界との関わりなのだということを、井の中の蛙だったということで、また一つ知ることができたのだとすれば、立ち回り方を考える自由が手に入ります。
そして永い時をかける必要はあるかもしれませんが、やはり専門治療的な枠組みとしてのセラピーは可能なのだという文化づくりに貢献していきたいと、決意を新たにしました。
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以下はお知らせになります。
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また、現在オープンになっている「心を学ぶ講座」は、こちらの2コースです。
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先日の土曜日(2019年9月14日)は、日本ブリーフセラピー協会大阪支部にて毎月開催している定例研修会でした。
今回のテーマは、ブリーフセラピーによる疾患との向き合い方。
レクチャーとデモセッションによって、理解を深めていただきました。
以下は同支部のFacebookページにて投稿させていただいた内容のコピーを掲載させていただきます。
日本ブリーフセラピー協会大阪支部・9月度の定例研修会は「ブリーフセラピーによる疾患との向き合い方」をテーマとして扱いました。
疾患との向き合い方は、カウンセリング法によって、その関わり方が異なります。
ブリーフセラピーの場合、先ず前提として、医師との対象領域が住み分けられていることが特徴。
カウンセラーは治療を主とした関わりではなく、生活支援であること。
主たる症状によって、生活上で何に困っているのか。
また、症状とは関係なかったとしても、生活の中で困っていることは何か。
病気であるかどうかは関係なく、現状の悩みは何か。
こういったことを質問していくと、場合によっては、主たる症状に治療効果を持つこともしばしば。
「病理はコミュニケーションによって維持されている」というブリーフセラピーの初期構成メンバーであるジョン・ウィークランドが言った通り、仮に病気と言っても、そこには社会的な関わりがあることを否定することはできません。
本人の問題との向き合い方(セルフコミュニケーション)と周囲との人間関係(対人コミュニケーション)によって繰り返されていることをに変化を起こせれば、症状もまたそのままではない可能性が高まるのだと思います。
写真は、デモケースをライブ面接でやらせていただいたものと、レクチャー後にそれぞれ個人が感じたことをグループでシェアしていただいているところです。
以上開催報告でした。
今月の多くのご参加をいただき、ありがとうございました。
↓ 以下の情報もご覧下さい ↓
10月度定例研修会は、ブリーフセラピー基本の一つ「ウェルフォームド・ゴール」の実用的な扱い方を学びます。
一部を書籍で読んだ程度のブリーフセラピーの理解があれば、一般参加もご参加可能です。
詳細はこちらから
日本ブリーフセラピー協会大阪支部10月度定例研修会イベント情報
(グループワーク中に撮った一枚)
日本ブリーフセラピー協会大阪支部の研修に参加する場合は、毎月第2土曜日に開催している定例研修会、または毎年5月から月1回(第2日曜日)で始まる公式研修がございます。
詳しくは、ホームページをご覧ください。
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