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- 2020.10.17 Saturday
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6月24日(日)、心匠・上野大照(筆者)による第9回目のセラピーライブを開催させていただきました。
セラピーライブとは、公開型の心理カウンセリングで、一般的にはオープンカウンセリングと呼ばれています。
心の匠を目指す筆者にとって、その実力を見ていただける重要なイベントです。
セラピーライブは、名前の通り、セラピー(心理カウンセリング)のライブ。
ご相談に対し、それを解決していく対話を生で見ていただけるイベント。
通常、心理カウセリングでは、繊細な問題を扱うことや、相談者の周囲には言いづらい事情を話したりすることから、カウンセリングルームの中だけの秘密(守秘義務)とされています。
これが相談者に安心を与えているという良い面とは裏腹に、この仕組みが、心理カウンセリングを一般的にしない理由でもあります。
心理カウンセリングの一般意識調査の結果によると、『よくわからない怪しいもの』というのが、現在でも最も多い回答のようです。
先程も書いた通り、その理由は、秘密の空間で行われているものであるからというのが、該当します。
誰であっても自分の関係者に秘密を持たれたら、怪しく思ってしまうものですから、それはよくわかる社会的な反応です。
その意味で、心理カウンセラーである筆者自ら、相談を公開させていただくことで、心理カウンセリングの実際を見ていただき、安心して受けていただけるようにしたいというのが、イベント開催目的の一つ。
もう一つの目的は、心理カウセリングに対する一つの疑念の解消にあります。
『心理カウンセリングって、心のマッサージみたいなもので、特に状況が変わることってないんでしょ?』
この言葉は、この仕事をしていく中で、数多く聞いてきました。
つまり、一般的に心理カウンセリングとは、心を楽にするだけであって、何か問題を実際的に変える力はないと言われているようです。
この噂を広げてしまった理由として、筆者は心理カウンセリングの世界に蔓延している対話法について言及したいと思います。
心理カウンセリングを学んだことはない、一般の方であれば、何か問題を抱えて相談に行けば、そこで聞きたいことは明白です。
それは、今抱える状況に対する解決方法だと思います。
しかし、実際の心理カウンセリングの多くは、この”解決方法”に対し、強いアプローチを持っているとは言えません。
それはこういった対話の例を通じて、理解できます。
【一般的な心理カウンセリングの対話例】
相談者(以下Cl)「先生、この状況をどうしたら良いのですか?」
カウンセラー(以下Th)『なるほど、貴方はこの状況にほとほと困り果ててしまっているのですね』
Cl「ええ、そうなんです。先生はどうしたら良いと思いますか?」
Th『私にその解決方法を教えてほしいと思っているのですね』
Cl「ええ、どうしたら良いと思いますか?」
Th『それはわかりません。貴方はどうしたいと思っているのですか?』
以下省略
この対話を通じて、心理カウンセラーではない人が思う印象はどんなものなのでしょう。
解決に焦り、急ぎたい相談者としては、いつになったら解決法を教えてくれるのだろうと、イライラしてしまうことさえ、あるかもしれません。
しかし、これは心理カウンセリングの世界において、一般的と言える話の聞き方だとされています。
何故なら、心理カウンセラーは自分個人の意見を言ってはいけないという業界ルールに縛られているからです。
筆者にとって、解決方法の例をいくつも知っているからこそ相談業をしているのであって、意見を言わないほうが良いというのは、納得のいかないルールです。
しかし、”精神は簡単に語り尽くすことのできない尊いものである”という前提から始まっているこのサービスは、どうしても、簡単に解決させないことに、逆に重きを置くところまであるように感じます。
ただし、これはこれで、心理カウンセリングの中の一つの手法であって、筆者はその手法によるカウンセリングをしているわけではありません。
筆者は、短期療法(ブリーフセラピー)と呼ばれる、問題の短期解決を積極的に促す心理手法の専門家です。
また、その専門家を育てる為の学術団体である日本ブリーフセラピー協会の大阪支部長でもあります。
心理相談の手法にも、現実的な解決技法が存在するのです。
ブリーフセラピーで相談を受けると、その対話は先程のものとまるで違うものになります。
その例を挙げてみましょう。
【ブリーフセラピーにおける相談の対話例】
Cl「先生、この状況をどうしたら良いのですか?」
Th『その状況の中には悪循環が潜んでいる気がします。どこにそれがあるのか突き止めたいので、もう少し詳しく教えてもらえませんか?』
Cl「わかりました。これは◯◯との間にある問題で、いつも◯◯と話そうとすると、何故か話が合いません。相手を嫌いじゃないんですが、私に意見を言わせてくれないんです。このままでは苦しめられてしまうので、私が破滅しそうです。」
Th『では、ある特有の状況では、いつも相手に話の主導権を奪われてしまって、気軽に意見できなくなるわけですね』
Cl「はい、どうしたら良いですか?」
Th『いつもどういった対話が、どこから始まるのか、もう少し聞かせて下さい』
以下省略
このように、現実として起きていることの中にある循環を見出し、それが変わっていくように日常生活で実践可能な具体的なアプローチ(行動)をアドバイスしていきます。
もちろん、どうしてそんなアドバイスをするのかということに、安心してもらえるような根拠なども、併せてお伝えします。
何をしていったら良いのかがわかるのは、相談者に大きな安心を与えることができるようです。
筆者は、まだまだ一般的とはなっていないブリーフセラピーの手法を、公開型のイベントで知っていっていただけたらと願っています。
セラピーライブでは、毎度短時間の心理に関するレクチャータイムもあります。
特に、心理を整えることで、実際の問題を解決していくことが可能になるアイデアにこだわって、毎回お届けしています。
次回セラピーライブは、こちらから詳細情報とお申込みができます。(お申込みは最下部の開催日時を選んで下さい)
筆者は、日々の生活が心豊かなものとなるよう、無料のメール講座による活動をしています。
読者様の生活に生かしていかだければ幸いです。
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いつもご愛読ありがとうございます。
前回のブログ記事も物議を醸したようです。
ご興味のある方は、どうぞお読み下さい。
JUGEMテーマ:ブリーフセラピー
心理カウンセリングとは、そもそも守秘義務という秘密を守る約束が前提となっている相談。
本心を語る為には必須となるのが、このルール。
しかし、その方が実際に心を癒やす為に効果的なのかどうかは別のこと。
今回は心理カウンセラーとして、公開でカウンセリングを見せるようになり、13回という回数をこなしてみたことによってわかったことを書いてみようと思います。
先ず一つ、明確に言えることは、想像していたものとはまるで違うリアリティが、そこにあったということ。
実は当初の開催目的の一つとして、「私が主宰するセラピスト養成講座の受講生に、実際のカウンセリングを見せてあげたい」ということがありました。
だからこそ私は、自分が教えている技能を、言っている通りに使うものだと思っていたのです。
ところが実際は随分違いました。
生の相談がそこで行われる以上、そこで使われる技法も生ものです。
特に、自分でやってみて思ったこととして、私のカウンセリングを録画して見てみると、話し始め、事実関係の掌握に時間を多く使っているということがわかりました。
私は心理カウンセリングの中でも、ブリーフセラピー(短期療法)という手法を扱うのが専門です。
この手法は、短い時間で解決できることが特徴で、そのため、対話も短いものである筈です。
そしてその間、相手に対し十分に、貴方が異常なわけではないこと、貴方は既によく頑張っていることをなどを伝えるように指導しています。
しかし実際には、相談者にそういうメッセージを伝えるに当たって、それが実感を持って言えるところまで、事実関係の掌握を優先していました。その時間は案外長いのです。
もちろん、結果としてそういったメッセージは伝えますが、自分の中にそのリアリティが深く整ってくることを、私自身、とても重視しているのだということがわかりました。
そしてそういう個人対個人のカウンセリングという点とは、違う効果も感じるようになりました。
セラピーライブは、聴衆がいる公開カウンセリングです。
その意味では、秘密の部屋という壁の内側で、守秘義務が守られている空間とは、随分意味合いが変わってきます。
その一つは、相談者にとって、悩みを多くの人に打ち明けることになるという側面があること。
相談内容については、参加者に守秘義務を守っていただくように、毎度アナウンスしています。
そうでないと、相談者は安心して相談できません。
しかし、どちらにしても、相談内容を私に伝えるだけでなく、聴衆に伝える意味合いも帯びています。
そういった意味では、思っているままを集団に伝えるという勇気が問われることになってしまうのです。
そして実際に徐々に話しが解決して中には、聴衆が暖かな目で見守ってくれていることもわかります。
それが、自分は一人ではなく、この相談を聴く人たちにも守られているんだという実感が湧くようなのです。
つまり、私一人でカウンセリングしているのとは違う、より大きな人を癒す力が働くことがわかりました。
公開カウンセリング終了後のカフェタイムでは、それぞれに今の相談について、本人を力づけようとしている姿が見受けられます。
相談者自身も、「自分はこのことを言えた。そして解決に向かって自分の足で歩むんだ」と自信にも似た感覚を持つことがあるようなのです。
そしてもう一つ、これこそがセラピーライブの持つ力なのだと気付かされることがありました。
セラピーライブをやり始めた初回から起きていたもう一つのこと。
それは、最初の相談内容とその解決への対話が、次の相談と関連しているということでした。
公開カウンセリングでは、毎回3〜5件の相談をお受けしています。
2回目、3回目となると、既に前の回で見いだされた解決アイデアが、次の相談内容に関連している為、相談者自身から、もう解決したというような発言が出てくるのです。
そしてそれは、聴衆となっている参加者達が抱える諸問題にも関連します。
ある時、これからの選択に悩む相談者に私が言った言葉がありました。
それは、「選択しないという選択」という表現。
その瞬間、全員がノートにその言葉を書いていたと、その場をマネージメントしてくれている家内が後で伝えてくれました。
このこと一つをとっても、ある相談者の悩みは、そこにいる人全員に関係するのです。
更にそのことが、休憩時間や後のカフェタイムで、違う現象すら起こしていることもわかりました。
それは、相談を見ていた人たちが、「あの相談は、私の悩みにも関係してた。相談してくれてありがとう!」と声をかけているのです。
相談者は、自分の相談が役に立ったことを知ることになるという、こちらも全く想像していなかったことが起き、それによってご自身の自己有用感が増す。
勇気を振り絞って自分の悩みをさらけ出す。
それが結果として、その相談を聴いている人の役に立つ。
そういった、単一の悩みと解決だけではない、人を癒やす連鎖が起きていたのです。
今、心理学では、この自己有用感がとても重視されてきています。
当初、カウンセリングは自己受容がテーマでした。
悩む自分であっても、それで良いじゃないかと、先ずは自分を受け入れるわけです。
これは悩みの入り口として、とても重要なこと。
次に、この社会に対して自分には何かできる力があるのだと知る必要があります。
これが自己効力感。
こちらも大変重要です。
この社会に対し、自分が立ち向かったり、達成、成就していくだけの強さや勇気、賢明さや深い愛情のことです。
しかし、この二つに欠けているのが、自分のやっていることが、誰かの役に立ったり、誰かに認められるという実績。
それを体感することを自己有用感と言います。
自己受容、自己効力、そして自己有用感。
それこそ、私もカウンセリングを通じて手に入れていただきたいもの。
私個人という力を越えたセラピーライブイベント。
できれば一度お越しいただけたら幸いです。
次回は10月27日(日)14〜17時
詳細は次の画像をクリックして、ご確認ください。
私が主宰する心匠セラピスト養成講座も、2名限定で、10月より後期受講を受け付けています。
現在13期が進行中ですが、10月14日(月・祝)にChapter1〜6を速修で補講し、後半のChapter7から始められる後期受講生(14期Chapter1〜6まで継続受講が可能)を追加枠として2名だけ募集しております。
こちらは私が主宰するカウンセリングサロンでの開催の為、小規模での募集となっておりますが、私が直接講師として担当させていただく授業をご希望の方は、どうぞお問合せフォームまたはLINE公式アカウントからお声掛けください。
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