先日あるクライアントとの面接があり、主訴は
年上コンプレックスという話でした
私個人としては、年上という表現が何か少し素敵な(笑
表現に感じたりもしますが、この方には重大な問題
でした。
この時のやりとりがまた【解決志向で考えてみる】
というシリーズに合ってる話題なのでセッションの
一部をご紹介します。
この方の場合、年上の人なら誰であっても、恐れを
抱いてしまい、会話がスムーズにできないというのです
これは何を意味しているのでしょうか
以下がこのときの実際の会話です。
私「年上の人というのは主に誰のことを指しているのですか?」
相手「わかりません。年上なら皆です。」
私「わかりました。それでは、年上の人が怖いというときの記憶を思い出して、どんな感覚がするのか教えてもらえませんか?」
相手「(誰かとの記憶を思い出した後)何かビクビクした感じがします」
私「そのとき、何にビクビクしてしまうんですか?」
(私はこのとき誰にビクビクしているのかを観察しながら予測したりしています)
相手「何か見抜かれてしまうような気がするです」
私「何を見抜かれてしまうんですか?」
相手「本当には何もできない自分をです。自信がないんです。」
私「では何に自信がないんですか?」
相手「私は見た目に、何かできそうに見えるらしく、最初の印象が良い分、それが崩れるのが怖いんです」
私「それでは見た目に相応しいだけの実力がないということですか?」
相手「そうなんです。」
私「その見た目に相応しい実力を手に入れるとしたら特に何のことになりますか?」
相手「今の会社で、できるやつだと思われているのに、その期待を裏切って営業成績が出せていないことがつらいんです。」
私「その期待を裏切りたくないということなのでしょうか。」
相手「ええ、そうなんです。」
私「言い方を変えると、相手の期待に応えたいということでしょうか。」
相手「そうですね」
私「では最近で言うと誰の期待に応えたいですか?」
相手「それは仕事の上司ですね」
私「仕事の上司は貴方に何を期待してるんですか?」
相手「販売の成績ですね」
私「それではお話のテーマを、どうやったら販売の成績を上げられるのかという話題に変えたいと思うのですが、どうでしょうか。」
相手「はい、よろしくお願いします。」
今回のケースを解説すると、年上コンプレックス
という一見難しく思える話題ですが、日常の中に、
解決すべき課題が隠れていたことがわかります。
解決思考のセラピストは、クライアントの問題を
そのまま問題として受け入れないときがあります。
その問題の背景にある、もっと日常的に抱える課題を
現実的に解消していくことで、問題そのものが問題
にならない状態をつくろうとする。
こんな解消法もまた解決思考アプローチの一つです。
彼の上司はどんな人なんでしょうね。
リチャード・ギアのようなダンディな男性なんでしょうか。
今回はそこを特定しないままにセッションが終わりました(笑)