突然ですが、貴方は誰かの頭の中がまるまる見えてしまったら良いのにと思ったことはありませんか?
私はあります。
しかし、心や思考というものは、どうも実体が掴めないもので、物理的に理解できるものではないようです。
この記事は以前に書いた記事『
自分の中に居るもう一人の「自分」(前編)』の続編となっております。
まだ前回の記事をお読みでない方は、そちらからお読みいただけると幸いです。
そして前回書いた記事の中で、
私達は「自己(無意識)を制御したい」というとても難しい問題とわざわざ正直に向き合ってしまうからこそ、「生きる」ということを難しくしてしまう傾向があるのではないかと思う
と書きました。
それは一体何を意味するのでしょうか。
人が自分の思考や感情を整えたいとするのは、ある意味当然の筈です。
悲しい気持ちを持てば、それが続くと諦めが強くなってしまい、日常生活に支障をきたします。
そのため、そんな状態から早く逃れたいのは当然ですし、嬉しいという感情を抱いたとしても、そればかりではどんな落とし穴があるかわかりません。浮足立って何かの事故に巻き込まれてしまうかもしれません。
朝起きた瞬間から何故か気分が良く、様々なことがうまく運び始める。
そんなことも自動的に起これば良いですが、何故かそういう日は少なかったりする。
思考という意味では、いつでも素晴らしいアイデアが湧き出てくれたらどんなに良いかとも思います。
しかしこれもまたそうもいかない。
やはり人は、普段意識できない領域(無意識)のことを、なんとかして自分の意志でコントロールしたいのは当然でもあり、それがコントロールできないということも、薄々は感づいているのではないでしょうか。
しかし、これが本当にそうだとしたら、他の人との人間関係は更に複雑です。
自分の内面すらコントロールできないのに、人の内面をコントロールすることなんてできるのでしょうか。
これもまた答えは必然的にNOだと言える気がします。
しかしこの分野は更に一段階大きなものとなってしまうので、ここでは詳説を省きます。
(また別に書こうと思います)
自己をコントロールできないものだと理解したなら、コントロールすることを止める方が早い。
それが前回お話した一つの解決策なのですが、それだけ聞くとただあるがまま生きることになって、動物的な気もします。
それは本能的に生きるという意味ではストレスフリーになれるのかもしれませんが、きっと他の人と共に生きていくことは難しくなるでしょう。
では人間として丁度良い無意識の扱いとは何なのか。
私は簡単に言ってしまえば、無意識と仲良くなることだと思っています。
私から見て、どうも人生がうまく言っていない人というのは、自分の無意識と戦っている感じがするのです。
現代の脳科学は随分と発達しましたが、脳によって成される思考システムが明らかになればなるほどあまりに複雑で、簡単に説明などできるものではないことが、それを知っていれば知っている人ほど明らかです。
そうすると、意志によって自分の思考を完全にコントロールすることはできないわけなので、やはり答えは支配を諦め、仲良くなることなのではないかと…
そして先ほど書いた無意識と戦うというのはどういうことでしょうか。
これはある意味、自分へのダメ出しです。
感情の起伏に飲み込まれ、何かがうまくいかない。そんな自分を責め、出てくる感情と更に戦おうとする。
良いアイデアを出そうとすればするほど、集中できず、くだらない日常の不満や雑念にかられてしまう。そんな自分を責めるから更にストレスが募っていく。
だからこそ、そんなどうにもコントロールの利かない存在に対してすべきことは、出てきた感情や思考を生かすようにすること。
雑念や無駄な考えばかりが浮かぶときは、まあそういうときなんだなと自己を許し、そんなときなら作業効率も悪いだろうと諦めて休んでしまうか、そうもいかないときは、効率が悪いわけだから生産性は低いと自覚しつつ、特に自分を責めずに時を過ごす。
悲しみにやられてしまったり、どうも鬱々としてしまうときなどは、やはり自分を許し、「いつも頑張ってるもんね」と内面に声掛けしてあげるような気持ちで自己と接する。
もちろん不思議にもうまく行っているとき、それを止める必要もありませんから、なんだかわからないけどうまく行ってるなと受け止め、それがうまく行き続けている間は同じペースで進めてみる。
日本語には「融通無碍(ゆうずうむげ)」という言葉がありますが、良い言葉だなと私は思っています。
ある意味、自分の心や頭の中に降参し、そこに合わせて受容したり、ときにはあまり取り合わないようにしたり、意識側の自分が自分の無意識的なものに振り回されないようにするということでしょうかね。
沖縄の人たちは、人に「何でお前はそんなんなんだ!」と問われた時、決まって「なんでかね?」と返す対話法があると聞いたことがあります。
つまりなんだかわからないものだから、まともには取り合わないというとても効率的な対話の仕組みなのでしょう。
それを言われた方も、そのまま笑って終わり。
とてもよい習慣だと思います。
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