さて、少し前回から時間を置いてしまいましたが、「操られている人生」シリーズを更新していきたいと思います。
前回、前々回と人生(自分という人間)を決定する要素について書いてきておりますので、過去の記事も参考にしてください。
操られている人生No.1(文化や歴史が私達を洗脳している)
操られている人生No.2(遺伝は人生を決定するのか)
そして今回は、生まれてから、特に親との関係において生育歴が自分の人生を決定づけている点について書いていきたいと思います。
もちろん、この文章はうまくいっている親子の仲を悪くしようというような意図は全くありません。
親は親で子どもを一生懸命に育てていますし、子どもを教育する
その子に合った説明書も教科書もないわけですから、そこを問題にはできるものではありません。
単に私が伝えたいのは、親との関係において、どういった可能性や逆に限界が生まれてくるのかということについてを書くことで、ご自身の人生にもっと自由度を上げていっていただければと思っているのだということを、強調しておきたいと思います。
子どもは親によって世界を知る
先ず、子どもはどのように生き方を身につけていくのかということですが、私の思うところ、生命としての意図として「死なないようにする」ということを学び始めるのが最低限のことだと思いますし、起こりうる問題を避けて通ろうとする性質が人には元々あるのだと仮定しようと思います。
その上で、子どもは親を通して何が自分を安全に守るものなのか、それとも危険なものなのかを判断しようとするところが学習のスタートだと思います。
そしてそのベースとして、人間は他の人間に近い動物(霊長類:猿、チンパンジー、ゴリラなど)に比べ、自分で何かを掴むことなどもできないという地球上の最弱の哺乳類として生まれる性質上、自分を守ってくれる
親との関係性が生命維持の最優先事項です。
何故それほど成長されていない状態で生まれてしまうのかというのは、仮説としてですが、人間は直立二足歩行という背骨を立てた状態を維持するために、骨盤が小さくなって産道が狭くなったが為に、小さいまま生まなければならなかったからではないかと言われています。
少し見えにくいかもしれませんが、上記の写真で言えば、右側にあるチンパンジーの骨盤中心に空いている穴がが縦長で大きいのに対し、人間は扁平形で小さいのがわかるかと思います。
その為、極端に未成熟状態で生まれる人間は、大昔の草原で暮らしているところを想像すると、他の種に食べられたりしない為にも母親がベッタリとくっついて守ることになりますし、子ども自身にとっても
母親が守ってくれない = 死
を意味しますから、やはり母親との関係性が生命線です。
そうなると自然に親(特に母親)が教えることが、乳児期の子どもにとってこの世界の全てだと言っても過言ではないと思います。
乳児のコミュニケーションは象徴的
当たり前のことですが、言語を使いこなせるようになる3歳前後までの乳児期、子どものコミュニケーションはイメージや音の響き、身体の感触、におい、味などだけで行われています。
そこにデジタル聴覚という言葉の意味を考える思考方法が幼児期から加わるわけです。
そしてここからは仮説的な理論になるとは思いますが、乳児期の動物的なコミュニケーションの時代、必要となるのは自分の身が安全であるのかどうかが最重要です。
しかも自分で自分の身体を守れないタイミングですから、いかに親に気に入られるのかが大切ですし、親から与えられるストレスがあるなら、基本的に他の親の子どもになれないわけですから、そのストレスを耐え抜かないと自分の居場所(生きる場所)はありません。
この時期、発達心理や脳科学的な研究によれば、まだ言語はないですから、子どもは
大きな音や
表情を特に読み解いてコミュニケーションするように学習するようです。
例に出して言えば、親が笑った顔があったら快刺激として認知し、その快刺激が継続するように繰り返すようになりますし、深い刺激は続かないようにちょっとでもましになるコミュニケーションをとろうとします。
つまり、親に怒鳴られたりするととても怖いですから、非現実的に無視するようになったり、酷く泣くことを拒否されたらあまり泣かなくなるなどするわけです。
それが引き起こす単純な影響は
自己表現をすることへの抵抗となります。
自由な表現をすれば親に怖い顔をされたり怒られたりすると、それをやらない方が安全なわけですね。
もしそのときに親が言葉で優しいことを言っていたとしても、子どもが受けとる情報は表情や声の大きさなどのアナログなものですから、もちろん子どもがそちらを学習します。
私も子どもを持つ親として我が子を見てきましたが、嬉しいのか悲しいのかというレベルのコミュニケーションは生まれて数ヶ月するともうハッキリしています。
ただ、乳児の記憶はあまり長期化しないようですから(基本的に2週間程度)、親も何かしてしまったと反省せずとも、気づいたところから修正をかけていけば大丈夫だと言えます。
つまりよくトラウマという言葉で言われるような数回のコミュニケーションによる影響ではなく、数年間繰り返された親とのコミュニケーションが一番人生に対する効力を持っていると予測できます。
その世界観は、こういったことから解放される情報を本人が持たない限り、または偶発的に自分の表現を自由にしてくれるような出会いがない限り続くと言えるでしょう。
そういった意味で、親と自分が乳児から幼児に入る数年間、どういったコミュニケーションをとり続けていたのかというのは、人生を形作る意味で、とても重要な意味を持つのでしょうし、この時期に確立された自分の考え方には、一生涯影響を受けると言っても過言ではありません。
その意味で、
幼少期の体験は様々な心理学が言っている通り、きっと
人生全体をある程度操ってしまうということになるのでしょうね。
こういった影響についてはまだ続編がありますので、今後も書いていこうと思います。
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